人間の欲望の現実的射程内に存在するもの、つまり、その全体像がいかなるじっさいの経験の対象にもなりえないような世界の表象は、個としての人間ではなくて、悲惨と暗闇から生じる群れとしての人間の、苦々しくも容赦なき闘いによって、征服されねばならない。世界の構造的またはイデオロギー的表象の変革は、社会的・非人格的要因としての人間の変革と平行してでなければ、実現することができない。反逆への全体性の息吹きのなかで揺れ動く、破壊者であると同時に建設者でもある火によって生気を与えられているとはいえ、個としての人間は、希望のどうしようもない残り滓にかかわることでしか行動しないのだが、この希望は、愛への欲望の満足なしには考えられない人間的豊かさの感情に結びついているので——これらの欲望は、現代社会ではとりわけ、人間が陥っているみじめな生存条件によって、価値を下落させられている——、愛への欲望を昇華して、具体的な未来のうえに移し変えたいという、社会がそれとなく強制する欲求が、彼にもたらされることになる。—トリスタン・ツァラ
You're not afraid of melodrama