2011/01/27




この一点にとどまり、

この一点とともに静かに滑ってゆくとき、

頭を後ろにめぐらすか、

さもなければ前方を見つめずにはいられない。


暗闇の中で柱にぶつかった人間が、そのとたん

相手に怪我をさせはしなかったかと心配する

あのすまなそうな表情だ。


石とこれほど間近かに取組んで苦しんだ顔は、

もはやそれ自体が石である。


いわば見る機能の異常なる発展であると共に、

実は一つの性格の所有者でもある。






The locked room of The Naked Sun

Is there a welcome at the door to which no one comes ?